2019.12.02
アドベントエンジェル
今年もあとわずか、12月になりました。12月といえばクリスマス、赤や緑の飾りを見るとなぜかわくわくしますね。
欧米では11月30日にいちばん近い日曜日からクリスマス前日までを〝アドベント〟と呼びます。この期間は広場に露店が並んだり室内のデコレーションを華やかにしたり。クリスマスを心待ちにする光景が、あちこちで見られます。
私がイギリスで生活していた頃、このアドベント週間に〝アドベントエンジェル〟ということをしていました。
これは希望者が箱の中に自分の名前を書いて入れ、後ほどその箱の中から紙を引く。アドベント期間はその引いた名前の人の〝エンジェル〟になるというちょっとした遊び。
エンジェルは何をするかと言うと、その人が喜びそうな事をこっそりしてあげる。アドベントエンジェルは基本誰のエンジェルであるかは言いません。
それは本当に小さな事でよくて、例えばその人が住んでいる寮の窓辺にお菓子を置いたり、時には庭の枝にプレゼントがぶら下がっていることも。やらなくてはいけない仕事をその人の代わりに済ませてあげたり。。
知らない人のエンジェルになることがほとんどですから、周りの人にその人が喜びそうな事をリサーチするのもまた楽しい時間でした。
日本ではクリスマスはケーキやプレゼントをもらうイベントですが、欧米では〝1年の感謝〟をあらわす行事なのだなぁと当時はしみじみ感じました。
感謝は周りの人でもいいですし、例え知らない人でも誰か困っていたら手を差し伸べる。年末の忙しい時期だからこそ相手を思いやる心が大切なのかもしれません。
私も教室に通ってくださる生徒さん、保護者の方々へ改めて感謝し、残りの2019年のレッスンを大切に行っていきたいと思います。
アドベント期間にはアドベントクッキーと言って、シナモンやジンジャー、カルダモンといったスパイスたっぷりのクッキーを食べる習慣があるようです。
スパイスは天然の防腐剤ですから、おいしいし長持ち。日本で言ったらおせちみたいな感覚でしょうか。
当時仲良しのドイツ人の女の子がいて、お母さん手作りの様々な種類のアドベントクッキーが小包で届いた時は文化の違いを感じました。クリスマスの大切な味なんでしょうね。